30回卒業生、JAZZギターリスト・作編曲家の小林道夫です。
現在は滝沢村に在住し、演奏活動、CM音楽やCDの制作・録音、ギター教室を行っています。
私は志高卒業から、東日本大震災をきっかけに2012年に故郷に戻るまでの16年間を東京で過ごしました。
都内の大学の教育学部を卒業後、地元には戻らず、学童クラブ非常勤職員の傍ら、趣味で音楽活動を行い30歳でプロになりました。
元々プロになる目標はなかったのですが、音楽を学びたくて東京に残っていました。
ライブで全国を回ったり、自分たちの音楽がテレビやCDとなって流れはじめてからは、仕事として意識をしはじめ20歳代後半からは制作の指揮を取る様になりました。
当時は、昼間の仕事があったので音楽収入より参加できることで満足でした。
しかし、プロになってからはそうも言えなくなってしまい、とても大変でした。
何より努力より結果。収入を得るために現場でひたすらスキルを学びました。
気が付くと頭は白髪だらけ。徹夜が続いて、いつも寝不足。毎朝鼻血だったことをよく覚えています(笑)
そもそも私が音楽に目覚めたのは、高校2年生の時です。
放課後の音楽室で、うろ覚えでピアノを弾いていたら、たまたま好きだった同級生の子が隣で聞いてくれて。とても嬉しくて、気を惹こうとそれから夢中で練習しました。
とても不純な動機が始まりで、恋は全く実らず、気が付くと女の子を忘れて演奏する事に夢中になってたような気がします。
高校生活はとても充実したものでした。河原を自転車で通学する毎日。始めはビビる応援歌練習。忘れられない甲子園。
自由の中に自立心や責任感が漂う、最も多感な学生時代にマッチした校風だったと思います。
世間的には受験勉強も大切かもしれませんが、私には志高での青春や音楽の経験が最も将来に影響を与えています。
今私が仕事をさせて頂いてる「音楽」には年齢、人種問わず沢山の感動と共感を与えてくれる力があります。人が築き上げてきた素晴らしいコミュニケーションツールです。
音楽や伝統も、時代と共に形は変わっていきますが、人々の根本にある「大志」はいつの時代も変わらないと思います。
先人達から学んだスキルを活かし、故郷に音楽で貢献できたらと思います。
盛岡志高の誇りを胸に、のびのびと自由な発想でこれからも音楽を作っていきます!!
小林道夫さん(30回生)
盛岡第四高等学校卒業後、帝京大学へ進学。
Jazzギターを須古典明氏に師事。音楽プロデューサーとして、三井不動産レジデンシャル「天空散歩プラス」をはじめ、CM音楽の作曲やCD制作に関わる。
家族の絆と東北の復興を願い、2012年4月から故郷、岩手県滝沢村に移住。Jazzシンガーの妻「小林ゆうこ」と共に岩手から各地に演奏活動を展開する。